IHHヘルスケア・グループ（IHH、5225、メインマーケット・ヘルスケア）の子会社であるノーザンTKベンチャー（NTK）は、2018年にインドのフォルティス・ヘルスケアの買収を妨害したとして、日本の製薬メーカーである第一三共に対し、最大1093億インドルピー（55億リンギット）の賠償を求めている。

IHHヘルスケアグループは声明で、NTKが2023年11月に第一三共に対して、年利3％で200億円（約6億5,300万リンギット）の賠償を求める訴訟を起こしたと述べた。

しかし、NTKが任命したコンサルタント会社オズボーン・パートナーズが作成した報告書によると、請求額は2億リンギットから57億リンギットの範囲であり、最終額は適用されるパラメータによって決まるという。

報告書は木曜日に東京地方裁判所に提出された。 IHHヘルスケアグループは、NTKは他の損失項目を追加したり、第一三共に医療費の支払いを求めるなど、請求額を変更する権利を留保していると強調した。

2018年に遡るM&A紛争

2018年8月、IHHヘルスケアグループはフォルティスヘルスケアの株式31.1%を400億インドルピー（約24億リンギット）で取得し、さらに26%の株式を取得して株式保有率を56%に増やす計画だった。

しかし、同年12月、第一三共がフォルティス・ヘルスケアの創業者であるマルビンダー・シン兄弟に対して提起した侮辱罪の告訴により、裁判所はフォルティス・ヘルスケアの支配株取引の「現状維持」を命じる判決を下した。その結果、IHHヘルスケアグループは買収計画を進めることも、フォルティスヘルスケアを買収することもできなくなりました。

この買収が物議を醸した主な理由は、フォルティス・ヘルスケアの創業者が、ランバクシー・ファーマシューティカルズが米国食品医薬品局（FDA）と米国司法省の調査に直面している事実を隠蔽し、その状況下でランバクシー株を第一三共に売却した疑いがあったためである。